2020.02.25

高血圧対策

健康食

塩分控えめレシピ!塩分を抑えた健康食の作り方

塩分控えめレシピ!塩分を抑えた健康食の作り方

塩分の過剰摂取は、高血圧や病気に繋がりやすいとして、減塩に努めることが推奨されている。しかし、現在の一般的な日本人の塩分摂取量は、必要量をはるかに超えている状態だ。
積極的に減塩に努めたいところだが、味の決め手につながる塩味は、薄くしすぎると物足りなさや食欲減退にも繋がってしまう。そこで今回は、塩分を控えながら続けられる、おいしい健康食の作り方について解説する。

1.塩分控えめおすすめレシピ

日頃の食生活において塩分を多く取りがちになるのが、ファストフードなどの外食や加工食品である。まずはこれらの利用を減らし、自炊を増やす事で減塩に努めたい。
自炊の際の食材は、新鮮なものをバランスよく選ぶことが大切だ。調理に使用する調味料の量のみで、全体的な塩分摂取量を調節しやすい。
野菜類や果物類には、ナトリウムの排泄を促すカリウムが豊富に含まれているものもあり、減塩をさらにサポートする効果がある。さらに、こうした食材はカリウム以外の栄養素も豊富に摂れ、減塩以外の健康効果も期待できるため、ぜひ積極的に取り入れたい。
一般的に、塩分の含有量が多い醤油や味噌を頻繁に使う和食は、洋食よりも塩分量が多い傾向にある。調理の際は、塩分がカットされた減塩醤油などの商品を利用するのも良いだろう。
だしを使用する際は、塩分の含まれている顆粒だしではなく、自分でだしを取ってみても減塩に繋がる。香辛料なども味にメリハリを生み出せるので、大変便利だ。
他にも、水の一部を牛乳に置き換える方法もおすすめだ。コクが出るため、少量の塩味でもおいしく仕上がる。
ここで、牛乳を利用した洋風茶わん蒸しのレシピをご紹介しよう。

【洋風茶わん蒸し】

<材料>2人分
かぼちゃ    50g
牛乳      大さじ2
卵       1個
湯       150cc
コンソメ    2g
塩       少々
パセリ     お好みで

<作り方>
1:かぼちゃは一口大程度の食べやすい大きさに切る。
2:湯にコンソメを溶かし、コンソメスープを作る。1を入れ、4~5分やわらかくなるまで煮る。煮えたら人肌まで冷まし、かぼちゃを取り出し、器に入れておく。
3:ボールに卵をほぐし、牛乳を合わせて塩で調味する。2のスープを入れて混ぜ、茶こしでこしたものを、かぼちゃを入れた器に加える。
4:レンジで600W2分程度加熱する。竹串を指して、上澄みが濁っていなければ完成。パセリをお好みで散らしてできあがり。

味噌汁に牛乳を足して洋風にしても、普段とはまた違ったおいしさを楽しめる。ぜひ試してみて欲しい。

2.減塩調理の基本

減塩に取り組むにも、ただ、やみくもに塩分を減らせばいいというものではない。長く減塩を続けるためにも、まずは減塩調理の際に気を付けるべき基本を解説する。

2-1.メイン料理は減塩しない

全ての料理で塩分を抑えてしまうと、食事が物足りなくなりやすい。
そこで、メインとなる料理や、自分の好きな料理を1品、通常通りの味付けで存分に味わおう。その代わり、他の副菜類は味付けをなるべく薄味にするようにする。
この方法なら、全体的な塩分量は減らせるが、食事の満足感はしっかりと得られる。

2-2.水を使う料理で減塩は難しい

煮物のような、水を多く使用する料理で塩分を抑えようとすると、手間暇が必要となる。
調理にあまり時間を掛けたくないなら、焼き物や炒めもの、あえ物などに変更すると良いだろう。
ひと手間掛ける余裕があるなら、だし汁の活用をおすすめする。
煮物などは、しっかりと取っただし汁だけで煮てうま味を染み込ませ、最後に少量の醤油を絡めるようにすると、ダイレクトに味を感じられて、満足しやすい。片栗粉などでとろみをつけるのも有効だ。

2-3.減塩と言わない

食べる前から減塩と言われると、味の無いイメージが先行してしまい、実際のおいしさよりも塩味ばかりが気になってしまう。
減塩ではなく「だしのうま味たっぷり」や「香辛料を効かせた」、「レモンでサッパリ」など、調理で工夫した部分や風味を強調することで、食欲をそそることができる。
また、食事は視覚から楽しむこともできる。美しい盛り付けにこだわってみるのも良いだろう。

3.塩分を抑えるコツ

減塩はしたいが、やはりおいしい食事は手放したくないものだ。減塩するにも、ただ調味料を減らすのではなく、ちょっとしたポイントを抑えるだけで、おいしさを保つことができる。
ここでは、塩分を控えるためのコツを4つ紹介する。

3-1.だし汁を活用する

だし汁に使われる、昆布やかつお節、干し椎茸や煮干しなどの食材には、うま味成分が含まれている。しっかり取っただし汁を使用することで、調味料を減らしてもおいしい料理が作れる。
ただし、市販の顆粒だしを使用する際は気を付けて欲しい。手軽で便利だが、多くの商品には塩分が含まれている。必ず、成分表示表を確認するようにしよう。
本来のやり方でだし汁を作る場合は、時間も手間暇もかかってしまう。そこで、面倒なら「水出し」という方法を試してみてはどうだろうか。作り方はとても簡単だ。

1:保存容器などに、水と作りたいだしの食材を入れる
2:冷蔵庫に入れ、一晩以上漬けておく

ただこれだけで、十分にうま味の出ただし汁ができる。保存期間の目安は3日程度。複数の食材を同時に入れても良いので、好みの組み合わせを探してみるのも楽しい。

3-2.調味料を変える

いつもの醤油や塩などの代わりに、レモン汁やお酢を使用しても、ひと味違った美味しさを味わえる。
また、同量で比較した場合、醤油よりもマヨネーズやトマトケチャップの方が塩分量は少ない。料理との相性によっては、切り替えてみてもいいだろう。
調理する際、下味に生姜やにんにくなどの香味野菜や、胡椒やカレー粉、唐辛子などのスパイスを活用することで、味にアクセントが付けられるため、薄味でもおいしく感じられる。

3-3.風味付けを行う

表面にこんがりとついた焼き色、料理の香りなどもおいしく食べるためのポイントになる。
ゴマ油やオリーブオイルなどの風味を活かすことでも、食欲が湧いてくる。揚げ物の衣にナッツ類を使用して、独特の食感をプラスするのも良いだろう。
レモンやかぼす、柚子などの柑橘類や、しそや三つ葉、パクチーなどの香味野菜も、香りが良いだけではなく、素材の臭みを消したり、料理の味を引き立ててくれる。

3-4.減塩商品を利用する

市販されている調味料にも、さまざまな減塩商品が増えている。ただ、減塩だからといってたっぷり使うと、塩分を多く取ってしまう。控えめに使用することは心がけておきたい。
一般的な減塩商品の多くでは、塩味が薄れた分をだしのうま味などで補っている。それでも、急に調味料を切り替えると、物足りなさを感じてしまうかもしれない。
これから減塩商品を利用するなら、まずは20%カット程度から始めて、徐々にカット率を上げていくことで、味の変化によるストレスを緩和できる。

4.まとめ

日本人は一般的に塩分摂取量が多いと言われおり、塩分を控えた食事が推奨されている。
減塩には、塩分が多い調味料や加工食品、外食、惣菜類などの利用はなるべく控え、バランスの良い食材選びをした上で、自炊を心がけることが大切だ。
調味料を代えるだけでなく、食材の持つ風味やだし汁、スパイスやハーブなどを活用することで、おいしく減塩食を食べることができる。
また、塩分カットされた調味料なども多く市販されているため、上手に利用しながら、長く続けられる減塩食を目指したい。

 

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