2026.07.28

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高血圧は予防できるか|今日から見直したい食事と生活習慣のポイント

高血圧は予防できるか|今日から見直したい食事と生活習慣のポイント

「高血圧は予防できるか」と気になったことはありませんか。健康診断で血圧が高めと指摘されたり、家族に高血圧の人がいたりすると、自分の血圧との付き合い方を考え始める方も多いのではないでしょうか。とはいえ、何から手を付ければよいのか分からず、そのままにしている方も少なくないかもしれません。

この記事では、血圧が上がる仕組みといった基礎知識から、食事や運動の見直し方、無理なく続けるための工夫までをご紹介します。今日からできる一歩を見つけるヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。

1.高血圧はどんな状態か|血圧が上がる仕組みとリスクを下げる考え方

高血圧とは、血液が血管の壁を押す力が高い状態が続くことをいいます。日本高血圧学会の基準では、診察室で測った上の血圧(収縮期血圧)が140mmHg以上、または下の血圧(拡張期血圧)が90mmHg以上が目安とされています。

高血圧は自覚症状がほとんどないまま進み、放置すると脳卒中や心臓病などのリスクが高まるとされています。一方で、日本人の高血圧の多くは毎日の生活習慣との関わりが深いと考えられており、主な要因には次のようなものがあります。

  • 食塩のとりすぎ(日本人の高血圧に最も関わりが深いとされています)
  • 肥満(とくに内臓脂肪の蓄積)
  • 運動不足・過剰な飲酒・ストレスなどの生活要因

逆にいえば、生活習慣の見直しは、高血圧のリスクを下げることにつながると考えられています。まずは自分の血圧の状態と食習慣を知ることから始めてみましょう。

2.食事から見直す高血圧対策|減塩とあわせて意識したいポイント

血圧に配慮した食事の基本は減塩です。日本高血圧学会は、血圧が気になる方の食塩摂取量を1日6g未満に抑えることをすすめています。ただし、塩分を減らすことだけにこだわらず、食事全体のバランスを整えることも大切です。減塩とあわせて意識したいポイントは次のとおりです。

  • 野菜・果物を積極的に摂る:野菜や果物に多いカリウムには、余分なナトリウムが体の外に出るのを助ける働きがあるとされています(腎臓の病気がある方は主治医への相談が必要です)
  • 肉の脂身やバターなどに多い脂(飽和脂肪酸)を控えめにし、血圧や健康に配慮して魚(EPA・DHAなど)を意識して取り入れる
  • だしや酸味(酢・レモン・ゆずなど)を活用し、少しずつ薄味に慣れていく

急に塩分を大きく減らすと物足りなさを感じやすいため、できる工夫から始めれば十分です。特定の食品だけに頼らず、いろいろな食材を組み合わせることが、無理のない続けやすさにつながります。

3.食事以外にできること|運動・体重・お酒との付き合い方

食事とあわせて見直したいのが、運動や体重、お酒との付き合い方です。日本高血圧学会のガイドラインでは、生活習慣の修正として減塩や食事の工夫に加えて、次のような項目があげられています。

  • 有酸素運動(酸素を取り込みながら行うウォーキングなどの軽めの運動):毎日30分以上を目標に続けると、血圧の安定に役立つとされています
  • 肥満の解消:内臓脂肪の蓄積は血圧が上がりやすくなる要因とされています
  • 節酒・禁煙:過剰な飲酒は血圧が上がりやすくなる要因とされ、禁煙も生活習慣修正の項目にあげられています

あわせて、家庭用血圧計で自宅の血圧を測る習慣もおすすめです。朝は起床後1時間以内・朝食や服薬の前に、夜は寝る前に、座って1~2分安静にしてから測るのが目安とされています。記録を続けると自分の血圧の傾向がわかり、生活を見直すきっかけになります。持病のある方や運動に不安のある方は、始める前に医師へ相談すると安心です。

4.血圧が気になる方向け カリウム食材ガイド

塩分(ナトリウム)を控えることとあわせて意識したいのが、余分なナトリウムを体外へ出すのを助けてくれる「カリウム」という栄養素です。ここでは、日々の食事に取り入れやすい身近なカリウム豊富な食材と、その栄養を無駄なく摂るための調理のコツを解説します。

【一覧表】毎日の食事に取り入れやすい身近なカリウムが豊富な食材

カリウムは特別な食材ではなく、スーパーなどで手軽に買える身近な食品に豊富に含まれています。

食品

おすすめの食材

日常生活への取り入れ方

野菜類

ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、トマト、白菜、キャベツ

毎食の小鉢(お浸しやサラダ)の定番として取り入れやすい食材です。

果物類

バナナ、キウイフルーツ、メロン、アボカド、みかん

朝食のデザートや、間食(おやつ)の代わりに手軽に生で食べられます。

いも類

さつまいも、じゃがいも、里芋

汁もの、付け合わせの具材にしたり、主食のボリュームアップに役立ちます。

大豆製品

納豆、豆腐、豆乳、きな粉

調理の手間がほとんどなく、朝食のプラス1品として優秀な食材です。

海藻・キノコ類

乾燥ワカメ、ひじき、しいたけ、えのき、エリンギ

カロリーが低く食物繊維も豊富なため、全体のバランスを整えやすいです。

カリウムを損ないにくくする3つの調理のコツ

カリウムには「水に溶け出しやすい(水溶性)」という性質があります。せっかくの栄養を無駄なく摂るには調理のしかたに工夫が必要です。

「生」で食べられるものはそのままで
トマトや果物類などは、加熱や水さらしをせず生のまま食べることで、カリウムを無駄なく摂ることができます。

汁ものにして「ゆで汁ごと」いただく
野菜やキノコなどを茹でると、カリウムがスープの中に溶け出してしまいます。そのため、具だくさんのみそ汁やスープ、鍋物などの「汁ごと食べるメニュー」にすると、溶け出したカリウムまで余さず摂ることができます(※塩分を抑えるため、汁自体の塩分量は控えめにするのがおススメです)。

電子レンジ調理や「蒸す・焼く」を活用する
たっぷりのお湯で茹でる代わりに、電子レンジで加熱したり、蒸し器で蒸したり、フライパンで焼いたりする調理法がおすすめです。水に触れる機会を減らすことで、カリウムの流出を最小限に抑えられます。

⚠️腎臓に不安がある方が気をつけたい点と主治医への相談

血圧対策の心強い味方になるカリウムですが、すべての方に対して積極的な摂取が推奨されるわけではありません。

腎機能が低下している場合は注意が必要

腎臓の働きが低下している方の場合、尿からカリウムをうまく排出できなくなり、体内にカリウムが過剰に溜まってしまう「高カリウム血症」を引き起こすリスクがあるとされています。

自己判断せず、まずは主治医に相談を

健康診断で腎臓の数値を指摘されたことがある方や、すでに腎臓の病気で通院されている方は、自己判断でカリウムの摂取量を増やさないことが極めて重要です。食事内容を見直す前に必ず主治医や管理栄養士に相談し、ご自身の病状に合わせた適切な食事指導を受けるようにしてください。

腎機能の維持をサポートする「塩分」と「たんぱく質」のコントロール

医師から腎機能に関する具体的な指示(ステージに応じた制限など)が出た場合、カリウムだけでなく、「たんぱく質の摂取量」や「減塩」を同時に求められるケースがあります。

重要な「減塩対策」

塩分(ナトリウム)の摂りすぎは血圧を上昇させ、それがさらに腎臓の微細な血管に負担をかけるという悪循環を招く一因になるとされています。そのため、腎機能の維持を目指す上では、たんぱく質のコントロールと同時に、1日6g未満、あるいはそれ以上の「徹底した減塩対策」を並行して行うことが重要と考えられています。

なぜたんぱく質の調整が必要なのか

たんぱく質は体をつくる大切な栄養素ですが、代謝されたあとに「老廃物」となり、腎臓でろ過されて尿として排出されます。腎臓の働きが低下しているときにたんぱく質を摂りすぎると、腎臓に大きな負担をかけてしまうと考えられています。そのため、状態に合わせてたんぱく質の量を適切に抑えつつ、不足しやすいエネルギー(カロリー)を他の栄養素で補う特別な工夫が必要とされています。

血圧に配慮して「塩分を1日6g未満にしっかりと抑えながら、カリウムやビタミンが豊富な野菜・食材をバランスよく摂る」という献立を、毎日3食すべて自力で用意し続けるのは、計算や手間の面からも簡単なことではありません。

家庭での「食事管理」が難しい理由

家庭の調理で塩分や必要な栄養素を厳密にコントロールしようとすると、日々のメニューの組み立てにおいて、次のような難しさに直面することがあります。

  • 食材や調味料の細かな計量の手間: 使用するお肉やお魚の量はもちろん、調味料のグラム数まで毎食細かく計量しなければならず、調理のたびに時間と労力がかかります。
  • 塩分を減らしながら栄養バランスを整える計算: 塩分を目標値(1日6g未満)に抑えつつ、カリウムやビタミンが豊富な多品目の食材を組み合わせるメニューの計算は、栄養学的な工夫が必要で非常に難しいとされています。
  • 味気ないメニューによる心理的な負担: 減塩を意識するあまり単調な味付けになりがちで、食べる側にとっても、毎日献立を考える側にとっても負担が大きくなってしまうことがあります。

減塩メニューばかりになって食事の楽しみが減ってしまったり、毎食の計算自体がストレスになってしまっては、せっかくの健康習慣への意識も長続きしにくくなります。だからこそ、日々の食事管理においては「最初から完璧を目指さず、適度に負担を減らす工夫」を知っておくことが大切です。

5.頑張りすぎない血圧対策|1日1食から始める食事の見直し

血圧に配慮した食事は、続けることがなにより大切です。とはいえ、毎食きっちり計算しようとすると負担が大きくなりがちです。最初から完璧を目指さないことが、長く続けるポイントです。

  • まずは1日1食だけ、塩分や栄養バランスに配慮した食事に置き換えることから始めてみましょう
  • 家庭血圧の記録とあわせて食事の内容をメモすると、生活の変化に気づきやすくなります
  • 献立を考える余裕がない日は、栄養価が調整された宅配食を活用するのもひとつの方法です

管理栄養士監修のタイヘイファミリーセット「ヘルシー御膳」は、エネルギーや塩分に配慮して設計された冷凍タイプの宅配弁当で、1日1食の置き換えに取り入れやすい選択肢のひとつです。同じく管理栄養士監修の「彩ごころ®」は、エネルギー150kcal前後・塩分相当量1.3g以下の21種類のお弁当を届けてもらえる商品で、献立を考える負担を軽くしたい方に向いています。

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6.まとめ

高血圧は、毎日の生活習慣との関わりが深いからこそ、食事や運動の見直しでリスクを下げられる可能性があるとされています。減塩を軸にしながら、野菜・果物や魚を取り入れ、体を動かす習慣を少しずつ整えていきましょう。大切なのは、完璧を目指すことではなく、続けられる形で取り組むことです。家庭での血圧測定や食事のメモなど、できることから習慣にしていくと、自分の変化にも気づきやすくなります。

忙しい日には、管理栄養士監修の宅配食のような、塩分やエネルギーに配慮された食事を上手に取り入れるのもひとつの工夫です。まずは無理のない一歩から、血圧と上手に付き合う毎日を始めてみましょう。

 監修者プロフィール
 梅原(Umehara) 管理栄養士

東海学園大学 管理栄養士専攻 卒業後、タイヘイ株式会社で高齢者向けの献立作成を担当。本記事を含め、多数の健康コラムを管理栄養士の観点で監修。血圧や血糖値・糖質や塩分の制限などを受けている方や忙しい方が時短・簡単に栄養バランスのとれた食事をご家族に提供できるよう、毎日おいしく健康的な食生活をサポートします。

【参考サイト】
高血圧|e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-003.html
高血圧症を改善するための運動|e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-05-004.html

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