2019.06.01

高血圧対策

血圧を下げる運動は何がある?その運動方法とは

血圧を下げる運動は何がある?その運動方法とは

血圧を下げるためには、毎日の有酸素運動を30分以上行うと効果が期待できる。

一日の合計運動時間が30分以上になればよいため、ウォーキング、軽めのジョギング、水泳、自転車などできそうなものから始めよう。

1.血圧ケアにはなぜ運動が必要なのか?

高血圧の治療は、薬を使った方法や食事療法以外に、運動療法がある。

運動療法は、高血圧症の改善のために勧められており、定期的に行うことで、降圧効果が期待できる。さらに、血管内皮機能を改善する効果があり、血圧を下げることが明らかになっている。

そのため、高血圧の改善のためには、運動が必要だといわれている。

2.効果的な運動と運動量

血圧を下げるためには、どのような種類の運動を、どのくらいの量が必要になるのか。
ここからは、降圧効果が期待できる運動とその運動量を紹介する。

どんな運動をすればいいのか

血圧を下げる有効な運動として、一般的に勧められているのは、有酸素運動である。有酸素運動とは、軽めの運動を持続的に行い、脂肪を燃焼させ、酸素を必要とする運動である。

無酸素運動は短時間で強い筋力を使うため、筋肉の量を増やし、基礎代謝を高めるものの、心臓の負担が大きくなってしまう。

有酸素運動には、速歩程度のウォーキングや軽いジョギング、エアロビクス、水中運動、自転車、レクリエーションスポーツなどさまざまなものがあるが、運動の習慣がない状態でいきなり運動を始めると、体に負担がかかってしまう恐れがある。

そのため、適度な運動強度としておすすめなのは、ややきついと感じる中強度程度の運動である。

心拍数が100~120拍/分程度が理想的であるため、軽く汗ばむ程度、軽く息がはずむ程度を目安に運動を行うことがおすすめされている。

血圧を下げる運動量

有酸素運動は、定期的に行うことが勧められており、できれば毎日30分以上運動することが望ましい。

また、30分以上継続することができない場合であっても、10分以上の運動を1日のうち合計30分以上行っていれば、血圧の低下が期待できる。

ただ、運動習慣のない方が、いきなり30分以上の有酸素運動をするのは危険であるため、最初は無理のない範囲で取り組む必要がある。

3.運動時の注意点

運動の習慣がない人は、掃除、料理、洗車など、日常生活の活動量を増やし、まずは体を慣らしておくほうがよい。また、運動を始めるときは準備運動を行い、運動後の整理運動も実施する。

もし、心疾患、高血圧など体に心配がある場合は、運動内容を実施してよいか、運動の強度などを医師に相談したほうがよい。

年齢や体力には個人差があるため、運動強度や運動量も人によって変わってくる。胸がドキドキする、頭がフラフラするなどの症状があれば、危険信号だと考える。

体の状態を確認しながら、無理な運動しすぎないように注意する。

4.運動をサポートする食事

運動だけでなく、食事に注意することで血圧を下げる効果が期待できる。

食事のポイントを4つ紹介していく。

①.塩分を控える

高血圧の原因は、塩分のとりすぎであることが多い。

そのため、減塩食品を活用するなど、薄味に慣れることを意識したい。

②.野菜、果物を取る

野菜、果物は、塩分を排泄する作用のあるカリウムを含んでいる。

また、野菜を食べることで、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの摂取量も増える。食物繊維は便通を整え、肥満や高血圧などの予防、改善に役立つため、積極的に取りたい。

③.飽和脂肪酸を控える

飽和脂肪酸は、主に動物性の脂肪に含まれているが、凝固温度が高く、人間の体で凝固しやすくなる。そのため、脂肪の多い肉などを食べた場合、血液が流れにくくなるなどの影響がある。

動脈硬化、心疾患などの原因となるため、肉や加工食品を多く食べる習慣があれば、魚を食べる回数を増やすなどの見直しを実施したい。

④.お酒は控えめに

アルコールは、長い期間飲み続けると、血圧が上がり、高血圧の原因となる。

飲酒量が多いほど、血圧が上がりやすいとの報告もあるため、日本酒一合程度の適量を守り、休肝日を週1日以上は設ける必要がある。

5.まとめ

血圧を下げるためには、食事や薬だけでなく、運動も必要になってくる。適度な運動を、毎日継続して行うことができれば、血管内皮機能を改善し、血圧を下げる効果が期待できる。

有酸素運動をややきついと感じる程度に行い、「軽く汗ばむ」「軽く息がはずむ程度」を目安とする。もし、心疾患の持病があるなど心配があれば、医師に相談することから始めるのがよい。

 

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