2022.09.29

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うなぎが高齢者の栄養不足に効く?効能や摂取時の注意点

うなぎが高齢者の栄養不足に効く?効能や摂取時の注意点

うなぎが高齢者の栄養不足に効く?効能や摂取時の注意点

昔から精をつける食べ物として親しまれているうなぎは、栄養不足になりやすい高齢者にもおすすめの食材です。

やわらかくて食べやすく、健康な体の維持に役立つ栄養が豊富に含まれています。ただし、高齢者が食べる場合は少々注意も必要です。

この記事では、高齢者にうなぎがいい理由や、うなぎの栄養がもたらす効能、高齢者が食べるときの注意点や食べ方をご紹介します。

1.うなぎが高齢者の栄養にいいと言われる理由

うなぎは加齢で失われやすい代謝や皮膚、骨に関わる栄養素が豊富な食べ物です。

病気の予防や身体機能の維持、認知症予防などの効果が期待できるといわれている優秀な食材で、皮膚の健康維持に役立つビタミンAやB2、代謝を助けるビタミンB1、丈夫な骨を維持するビタミンDなどをたっぷりと含んでいます。

親しみがあるかば焼きの香りやうなぎの豪華さは、食が細くなっている高齢者にも喜ばれやすく、柔らかい肉質で歯が弱い人でも食べやすいため介護食としても人気です。日頃から積極的に摂っていきましょう。

2.うなぎの栄養がもたらす効能

うなぎには高齢者の健康にいい栄養が豊富に含まれています。代表的な栄養素と効能をご紹介します。

ビタミンA

ビタミンAには、皮膚や粘膜を健やかに保つ、暗い場所での視力を維持する、免疫力を高めるなどの役割があります。高齢者は感染症にかかると、肺炎などの重篤な症状につながりやすいので、免疫機能を維持する栄養素は積極的に摂りましょう。

ただし、ビタミンAは過剰摂取すると頭痛や肌荒れ、食欲不振などの症状が出る場合があります。うなぎを食べる日はビタミンAを多く含むレバーやサプリメントを摂取しないようにしましょう。

ビタミンB1

ビタミンB1は主に炭水化物をエネルギーに代謝する役割をもつ栄養素です。うなぎ以外には、豚肉や大豆製品、ほうれん草、穀類などに多く含まれます。

神経機能を正常に維持する機能もあるので、健康的な生活を送るには欠かせません。不足すると疲労感や集中力の低下、食欲低下の原因となります。ビタミンB1は尿で排出されてしまい体内に留めておけないので、毎日コンスタントな摂取を心がけましょう。

ビタミンB2

ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康維持や口内の炎症予防に役立ちます。脂質の代謝を助ける栄養素でもあるので、油っこい食事が好きな人やダイエット中の人はビタミンB2を意識して摂るといいでしょう。

不足すると口内炎や舌炎などが起こりやすくなるので、高齢者はその痛みで食欲が落ちる可能性もあります。

ビタミンD

うなぎはビタミンDも豊富です。ビタミンDはカルシウムの吸収をよくし、骨や歯を丈夫に保つ働きがあります。高齢になると、骨の合成速度より破壊速度が上回って、骨が弱くなっていきます。骨粗しょう症防止のためにカルシウムとビタミンDを一緒に摂るようにしましょう。免疫機能を調整する機能もあるので感染症予防にも役立ちます。

ビタミンDは日光を浴びると体内で生成されるため不足することはまれです。しかし高齢者は屋外に出る機会や時間が減少するケースが多く、意識的に食事から摂取することが大切です。

オメガ3系脂肪酸

うなぎの脂には、血管を丈夫にして血液をサラサラにする、脳の情報伝達をスムーズにして認知症予防につながるオメガ3系脂肪酸が含まれています。

うなぎはオメガ3系脂肪酸の中でも特にDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が多いのが特徴です。DHAは認知機能の維持に役立ち、EPAは血液をサラサラにして動脈硬化を防ぐ効果があるとされています。

 

3.高齢者がうなぎを食べるときの注意点

健康維持に役立つ栄養素を含むうなぎですが、高齢者が食べる際は3つのポイントに注意しなくてはなりません。

小骨や皮

うなぎは小骨や皮ごと食べるので、さまざまな栄養素を効率よく摂取できます。その反面、噛んだり飲み込んだりする力が衰えている高齢者には、食べづらい食品ともいえるでしょう。皮を噛み切れずにのどに詰まらせたり、小骨がのどに刺さったりする危険があるので、食べやすくする工夫が必要です。

塩分の摂りすぎ

高齢者の塩分摂取量は1日6g(1食2g)が適量とされていますが、うなぎ1本分(約150g)あたりの塩分は、白焼きが0.45g、かば焼きは1.95gです。小鉢や汁物と合わせると、塩分摂取量をすぐにオーバーしてしまいます。

うなぎを食べるときはタレを控えめにする、副菜を薄味にするなどの工夫が必要です。特に、高血圧の治療を受けている人は塩分量に注意しましょう。

腎臓病・腎不全・透析を受けている人は注意

うなぎは1本(約150g)あたり34.5gのたんぱく質を含みます。たんぱく質が不足しがちな高齢者にうれしい食材ですが、腎臓病の治療を受けている方は注意が必要です。

特に腎不全や透析療法を受けている人は、たんぱく質、食塩、カリウム、リンを控えなくてはなりません。うなぎを食べる際は食事療法の範囲内におさまるよう調整しましょう。

うなぎの成分表 100g当たり(うなぎ2/3本程度)

  エネルギー たんぱく質 カリウム リン 食塩相当量
うなぎの白焼き 287kcal 20.7g 300㎎ 280㎎ 0.3g
うなぎの蒲焼き 287kcal 23.0g 300㎎ 300㎎ 1.3g

 

4.高齢者におすすめのうなぎの食べ方

高齢者がうなぎを食べる場合は食べやすさや塩分量、持病への配慮が必須ですが、簡単なひと手間や量の調整でも十分に対処できます。おすすめの食べ方をご紹介します。

まず、うなぎの量は1/3本程度を目安にしましょう。塩分やたんぱく質の過剰摂取の心配が軽減できます。

市販のかば焼きを食べる際は、タレをさっと洗い流してからグリルで焼きなおすと、余計な塩分を落として美味しく食べられます。お店で食べる際は、タレを控えめにしてもらうか、タレを別添えで出してもらうといいでしょう。

皮や骨が気になる場合は、細かく刻んだり、柔らかい煮魚にすると食べやすくなります。それでも飲み込みにくい場合はミキサーでペースト状にしてとろみをつけたり、ゼラチンで固めて煮こごりのようにする方法もあります。

用意が大変な時は介護食用に開発された皮や骨が気にならない、うなぎの調理品が市販されているので取り入れてみてはいかがでしょうか。介護食でもうなぎらしさを損なわない工夫がされているので食事の気分も盛り上がりますよ。

5.まとめ

うなぎは高齢者が健康に過ごすために必要な栄養素を豊富に含んでいる食べ物です。皮膚や粘膜、骨を健康に保つビタミン類や、血液をサラサラにし、認知症予防にもなるオメガ3脂肪酸などがもたらす多くの効能があります。親しみのある香りや華のある姿に食欲がわく人も多いので、食欲不振を解消するきっかけにもなるかもしれません。

ただし、気軽に食べていると塩分の摂りすぎになる可能性や、骨や皮の食べにくさを感じる場合があるので、食べ方は工夫しましょう。

うなぎの量は1/3本くらいにする、タレの量を控えめにする、骨や皮が気になる場合は細かくきざんだり、ペーストにしたりするといいでしょう。

 

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