2019.09.27

高血圧対策

高血圧改善にはお酢がオススメ!その理由とお酢の取り方

高血圧改善にはお酢がオススメ!その理由とお酢の取り方

食事によく使われる調味料の1つであるお酢。醤油や塩、味噌は塩分を含んでいるが、酢は塩分を含まない。
酢の酸味や風味を生かすことで、減塩につながり、高血圧の改善に役立つ。

1.お酢は血圧を下げるのか?

お酢を飲み続けると血圧が下がるという報告がある。
実際に、酢に含まれる酢酸が代謝される際、血管を拡張させるアデノシンに働きかけ、血圧の上昇を抑える効果があることが科学的に立証されている。
他にも、近年は血管の細胞に酢酸が作用することで、血流アップにつながることも期待されている。
酢酸が血管の細胞に作用することで、一酸化炭素(NO)を作り出す内皮型NO合成酵素(eNOS)を活性化させる可能性がある。eNOSの活性化によってNOが大量に作り出されると、NOが全身の血管を拡張して血圧を下げる役割を果たす。

2.血圧以外にもあるうれしい効果

お酢のうれしい効果は血圧だけではない。その一部を紹介する。

2-1.疲労回復にはお酢

疲れを感じると甘いものをつい食べたくなるが、お酢を一緒にとることで、疲労感を軽減することができる。激しい運動を行うと、筋肉のグリコーゲンが減少することで疲労の状態を引き起こす。
その際、お酢とブドウ糖を一緒にとることで、ブドウ糖だけでとるよりも効率よく筋肉のグリコーゲンを補い、疲労回復が早まることが立証されている。
また、血糖値が急上昇するのを予防しながら、糖分も補給できる。
スポーツドリンクを飲む時にお酢で割って飲むなど、甘いものと組み合わせることで、お酢も飲みやすくなる。

2-2.内臓脂肪にもうれしい影響がある

お酢を継続的にとることで、内臓脂肪も減少させることができる。
お酢に含まれる酢酸が肝臓で代謝される際、糖から脂質を合成する回路を抑制し、脂質の燃焼を促進する働きのある酵素が活性化するからだ。
糖分は体内に摂取すると代謝され、余分なエネルギーを脂肪として蓄えようとする。空腹を感じると、この脂肪を燃焼させエネルギーを作るのだが、お酢はこの合成と燃焼の両方に作用する。
また、お酢を飲むと運動する際に活性化する酵素が働き、運動をしている時と同じような現象が体内で起こることがわかっている。

2-3.黒酢なら抗酸化作用も

黒酢は、米酢、果実酢と比べて、強い抗酸化作用があるといわれている。
活性酸素は、体内で増えすぎるとがんや糖尿病など様々な疾病の原因になるもので、抗酸化作用はそれを消去する力のことをいう。
黒酢に含まれるメラノイジンという成分には強力な抗酸化作用があり、それによって老化現象を予防・改善することができる。
また、酸化ストレスの減少など抗酸化作用を示すことが報告されている。
その他、黒酢にはアミノ酸が含まれており、発酵食品であるお酢が代謝をスムーズにする作用があると考えられている。

3.お酢の取り方

血圧を下げるためには、大さじ1杯(15ml)の酢を毎日飲むことが効果的である。
そのまま飲むのは、刺激が強いので、料理に使用するほうが取り入れやすい。
例えば、和え物に使用する際は、二杯酢、三杯酢など酢と醤油、砂糖などを組み合わせて合せ酢を作ると、魚介、野菜類にも合わせやすくなる。
また、オイルに酢を混ぜ、塩、コショウで調味し、手作りでフレンチドレッシングを作れば、簡単に酢が取れる。
酢には、カルシウム吸収を促進する働きがあるため、牛乳コップ1杯に対しお酢大さじ1杯を混ぜて飲むことも良い。飲みにくいようであれば蜂蜜で甘みを足すと飲みやすくなり、カルシウムも効率よく摂れる。

4.塩分の代わりとしてもおすすめ

血圧が高いと塩分をなるべく減らしたいが、塩分を減らした時に、酢を一緒に使うことで、物足りなさを補うことができる。
お酢は、甘さをすっきりさせたり、油料理やうま味の強い味付けをあっさりと仕上げたり、塩味のカドをとるなど味のバランスを整える特徴がある。
焼き魚や豆腐など醤油を使う料理を食べる際は、お酢を代わりにかけて食べると塩分を無理なく減らすことにつながるため、タイヘイでもおすすめしている減塩方法の1つだ。

5.まとめ

お酢に含まれる酢酸が、血圧を下げる効果があることが報告されている。毎日大さじ1杯を取ることで、血圧が下がり、内臓脂肪が減少することにつながる。
その他にも疲労回復を早め、抗酸化作用があるなど、体にうれしいさまざまな効果を持つ。醤油の代わりに酢を料理にかける、ドレッシングとして野菜と食べる、牛乳と混ぜてドリンクにするなど、バリエーションを増やして毎日取り入れたい。

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