2019.10.24

高血圧対策

朝、血圧が高い人は要注意!?早朝高血圧とは

朝、血圧が高い人は要注意!?早朝高血圧とは

朝から血圧が高い状態を早朝高血圧と呼ぶ。

高血圧は、心筋梗塞、認知症、慢性腎臓病などの原因となるが、早朝高血圧は見逃されやすく放置すると危険である。

1. 朝、血圧が上がる?早朝高血圧とは

血圧は常に一定ではなく、運動、入浴、寒さ、暑さ、痛み、ストレスなど、さまざまな活動や刺激、感情などによって、一時的に上昇するものである。

1日の中でも変動があり、夜寝ている時は低く、起きて活動を始めると心臓からの血液量が増え、朝から昼にかけて自然に上がっていく。

早朝高血圧とは、朝起きてから血圧が上がるまでの時間が短く、急上昇してしまう状態を指す。起床後1時間以内に測定した上の血圧が135mmHg以上、または下の血圧が85mmHg以上を基準として診断される。

この血圧の変化は、外来で受診する際は正常値で計測されてしまうことが多く、見過ごされることが多い。

早朝は、脳卒中や心筋梗塞などが多く発生する時間帯といわれ、早朝高血圧は、脳・心臓・腎臓などすべての心血管疾患と関連があり、非常に危険性が高いといわれている。

早朝高血圧の大きな原因の1つとして、寒さが関係しているという見方もある。冬の朝は血管が収縮し、血圧が上がりやすいとされているため、早朝高血圧の疑いがある人は、寒い朝の運動は避けたほうがよいだろう。

2. 早朝高血圧の原因

早朝高血圧はさまざまな原因があると考えられているが、大きく4つのポイントがある。

(1)高血圧の服薬治療が不十分である

降圧剤の効果が翌朝まで持続できず、朝の血圧が上がりやすい状態になっている。

(2)糖尿病や腎臓病、睡眠時無呼吸症候群などの持病を持っている

糖尿病や腎臓病など、自律神経に影響する病気に罹っていると、自律神経の乱れによって夜間も血圧が下がらない状態となることがあり、そのまま朝まで高血圧を維持してしまう。

また、夜間に血圧が上がる原因として、睡眠時無呼吸症候群が挙げられる。この場合、深夜から早朝起床前の時間帯に心筋梗塞を発症することが多いといわれている。

(3)睡眠不足やストレスがある

睡眠不足、睡眠の質の低下は自律神経を乱しやすい。また、休日明けの朝はストレスで血圧が上がりやすいという研究報告もある。

本来、睡眠中は副交感神経の働きで血圧は下がる傾向にあるが、睡眠の質が悪いと熟睡できず、交感神経の優位な状態が続き、そのまま朝まで血圧が下がらないことがある。

(4)飲酒、喫煙の習慣がある

飲酒、喫煙の習慣があると、早朝高血圧の危険性が高まるとされている。

アルコールを飲み過ぎると睡眠の質が低下し、脱水症状を起こすため、翌朝の血圧が上がりやすくなる。また、たばこを吸うとニコチンが交感神経系を刺激して血圧が上がるため、朝の喫煙は特に注意が必要である。

3. 早朝高血圧を改善するために

早朝高血圧を改善するためには、原因を見直すことが大切である。

・服薬の処方を見直す
長時間作用する降圧薬に変える、朝と夜に分けて服薬する、寝る直前に服薬するなど、自分に適した薬を処方してもらい、24時間にわたってコントロールする。不安なことがあれば、まず医師に相談したい。

・寒さ対策をする
足冷えを避ける、お風呂に浸かる、夜にストレッチをする、睡眠時に靴下を履くなど、身体を温めるように努めたい。

・起床時の活動に注意
朝風呂、冷水の洗顔、すぐに立ち上がるなどの行動は避ける。

・部屋の温度管理に注意
部屋、トイレ、脱衣所、浴室内などはあらかじめ温かくしておく。

・生活習慣の改善
肥満の解消、食事の塩分制限、乳製品・野菜・果物などの摂取、適度な運動、ストレス解消、禁煙、飲酒制限など。

・家庭血圧を習慣化する
早朝高血圧を見逃さないためにも、家庭で毎日計測する必要がある。起床後1時間以内、トイレの後、朝食の前、薬を飲む前、寝る前に測定すると良い。

また、血圧は朝と夜に2回ずつ測り、それぞれの平均値を記録すると、血圧が上がるタイミングが把握しやすくなる。体調や残業などその日の出来事と一緒に記録しておくのが望ましい。

4.まとめ

血圧は一般的に、暑さ、寒さといった刺激、活動、感情などによって一時的に上昇する。基本的には、夜間の睡眠時は低く、起きて活動を始めると昼にかけて自然に上がっていく。

早朝高血圧とは、起床から血圧が急上昇してしまい、高血圧となる状態である。
原因は様々あり、服薬治療の不具合や、糖尿病などの持病の影響、睡眠不足、ストレス、飲酒、喫煙などの生活習慣も関係している。

早朝高血圧を改善するためには、まず高血圧の服薬治療を医師に相談し見直す。
他の原因であれば、血圧の変動が大きくならないように、部屋の温度差や冷え対策、食生活、禁煙、節酒などの生活習慣の改善が必須といえる。

早朝血圧は外来などの受診では発見が難しいものである。家庭血圧の計測を習慣化して、普段から血圧を把握しておくことが重要である。