2020.02.25

高血圧対策

日本人の塩分摂取量と減塩の目安・ポイント

日本人の塩分摂取量と減塩の目安・ポイント

塩分の摂り過ぎは体に悪い、ということは良く知られている。実際、病気に繋がることもあるため、気にしている方も多く見かける。
しかし、そもそも日本人の食卓に上るメニューには、塩分が多く含まれているものが並びやすい。実際、日頃どれほどの塩分を摂っているか、自分では意外と気付かないものだ。
ここでは、日本人の塩分摂取量、健康のために推奨される目安量、そして塩分を抑えるポイントを紹介する。減塩に興味のある方は、ぜひ参考にして欲しい。

1.日本人の塩分摂取量

厚生労働省が実施している「国民健康・栄養調査の概要」によると、日本人の1日の塩分摂取量は、平成24年時点で男性11.3g、女性9.6gだった。一人1日あたりの平均は10.4gだ。
対して、5年後の平成29年日本人の1日の塩分摂取量は、男性10.8g、女性9.1gとなっている。一人1日あたりの平均は9.9gだ。平成24年時点と比較すると、やや減少傾向にあると言える。
しかし、厚生労働省制定の「日本人の食事摂取基準」の目標量と比較すると、日本人の平均的な塩分摂取量はまだまだ多い。

2.塩分摂取量の目安

日本人の食事摂取基準(2015年版)では、男性8.0g未満、女性7.0g未満を1日の塩分摂取量を目標としている。一般的に高血圧など疾患を持たない人であれば、日本人の食事摂取基準を参考に塩分量を抑えると良いだろう。
日本高血圧学会では、高血圧治療のためには食塩制限を重要とし、その推奨値は1日6g未満だ。これは、現在血圧が正常な人にも推奨されている。
さらに海外では、もっと低い数値が設定されている。例えば、WHO(世界保健機構)が設定している塩分摂取量の目標は1日5g。心血管疾患予防のためのガイドラインでは、1日最大3.8~6.0gとされている。

3.塩分摂取量の目安は引き下げられる方針

過度に減塩を行うことで起こる弊害についても研究は行われているが、前述した厚生労働省の調査結果を見ても分かる通り、現在の日本人は平均的に食塩を過剰摂取する傾向にある。
国としても塩分の摂り過ぎであると判断しており、国民の塩分摂取量を減らすことを重要視している。
令和2年度から使用される「日本人の食事摂取基準」の2020年版では、ナトリウム(食塩相当量)を成人の目標量を1日につき0.5g引き下げられ、男性7.5g未満、女性6.5g未満になる。
また、新たに高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防を目的として、1日6g未満が設定されることとなった。
「日本人の食事摂取基準」は、国民の健康の保持、増進を図るための基準を厚生労働大臣が定めているものだ。日々摂取することが望ましいエネルギーや栄養素の量が、5年ごとに改訂され公表されている。将来の健康のためにも、ぜひ参考にしたい。

4. 塩分を抑えるポイント

一般的な日本人の食卓において、さらに塩分を減らすとなると、実際に行うのはなかなかに難しいと予測される。塩分を抑えるポイントを理解して、日頃の食事から効率よく塩分量を減らしていきたい。

汁物は飲み干さない

スープや味噌汁といった汁物には、塩分が多く含まれている。具材のみ食べ、汁を残すようにするか、汁自体の量を減らす工夫が必要だ。
特にカップ麺やインスタントラーメンのスープを全部飲んでしまうと、1日摂取目標量の7割近くを一食で摂ってしまう。まず、スープを残すことで、1~2g程度の塩分摂取量を減らすことが可能となる。
容器の栄養成分表に食塩相当量として記載している商品も多いため、参考にすると良いだろう。また、可能なら食べる回数自体も減らしていきたい。
味噌汁が食卓に欠かせないという人は、具だくさんにすることで汁気を減らせる。こうすることで、素材の味を楽しめる上、満足感も得やすいため、おすすめの方法だ。

外食の際のポイント

外食のメニューには、カロリーだけでなく食塩量を表示しているものもあるが、不明な商品も多いため、その際は食事の選び方に注意したい。例えば、ラーメンを食べるとき、チャーハンや餃子などを追加し炭水化物を複数摂取してしまう人も多いが、この食べ方では塩分がさらに多くなってしまう。
そのため、丼ものや麺類といった一品料理よりも、バランスが取りやすい定食を選ぶほうが塩分を抑えやすくなる。
また、味付けが濃い料理も多い傾向にあるため、醤油を付け過ぎない、塩や醤油の代わりにレモン汁を使用するなど、後付けの調味料を減らすことを意識しよう。
他にも、漬物(たくあん3切れで約1.3g)や干物(あじ干物1枚約1g)、ハム(1枚約0.5g)やチーズ(1個約0.8g)などの加工食品の多くには、食塩がたっぷりと使われている。かまぼこ(2切れ約0.6g)などの練り製品は塩味を感じにくいが、意外と塩分が多いのだ。
できる限り使用を控えるか、調理の際に使用する食塩を少なくするなどして、調整するように気を付けたい。

塩分カットの調味料を使用する

醤油や味噌、顆粒出汁などの塩分を多く含む調味料には、塩分量を調整した商品が多く出回っている。
一般的な商品に比べると価格は高めになるが、通常の調味料を使用するよりも、物足りなさを感じにくく、減塩に取り組みやすい。ただし、塩分が全く入っていないわけではないため、たっぷり使うことは控えよう。
また、同量で比較するとマヨネーズやトマトケチャップなどは、醤油より塩分量が少ない。料理の種類に応じて、調味料を置き換えてみるのも良いだろう。
さらに、薬味や香辛料を活用すると味にメリハリをつけることができるため、塩分が控えめでも美味しく食べられ、おすすめの方法だ。

5.まとめ

現在、日本人が平均的に摂取する1日の塩分量は、男性10.8g、女性9.1gとなっている。
国としてもこの状況を憂慮しており、令和2年度以降の食事摂取基準において、1日の塩分摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満が目標量とされている。
日々の食事において、汁物は残す、外食や加工食品の利用を控える、調味料は塩分カットのものを使用するなど、各ポイントを抑えることで減塩が可能となる。
大人になってから高血圧になったり、循環器病にかかったりする確率を下げるには、子どもの頃から食塩を制限することが望ましい。なるべく早い内から、健康的な食習慣を整えてやりたいものだ。

 

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