2025.06.17

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冷凍食品の栄養素|市販商品の栄養価や自宅での冷凍についても解説

冷凍食品の栄養素|市販商品の栄養価や自宅での冷凍についても解説

多忙な現代人の食生活を支える冷凍食品には、野菜やお惣菜など様々なタイプの商品があり、スーパーなどでは冷凍食品のコーナーが設けられているほどです。近年では名店の味を再現した商品、産地にこだわった商品も販売されており、もはや生活には欠かせないものとなっています。

しかし、生鮮食品に比べて栄養価はどうなのか、気になる方も多いのではないでしょうか。この記事では、冷凍食品の栄養素について、市販商品の栄養価や自宅で食材を冷凍する場合のポイントにも触れつつ解説します。

1.冷凍食品・冷凍野菜の栄養素の誤解

冷凍食品や冷凍野菜に対して「栄養が不足している」「身体に良くない」といったマイナスのイメージを持っている人もいるかもしれません。しかし、決してそのようなことはありません。

例えば冷凍野菜は、一番美味しくて、栄養価が高く、価格が安定しているタイミングで収穫してから下処理をして急速冷凍しているものが多く見られます。いわゆる「旬」の状態の野菜を楽しめるため、旬でない時期の野菜に比べて栄養価も高い傾向にあります。

東京海洋大学の鈴木徹教授による実験計測結果によれば、生鮮のほうれん草に比べて、冷凍ほうれん草の方がビタミンCの含有量が高いという結果が出ています。また、-18℃以下で保存・流通している冷凍野菜・冷凍食品は、微生物が活動できない温度で流通しているため、食品の腐敗を防ぎつつ栄養価を保つことができるのです。

このことから、冷凍食品や冷凍野菜よりも生鮮食品を優先する必要はなく、むしろ冷凍食品・冷凍野菜を毎日の食卓に取り入れるメリットは大きいものと考えられます。必要な分だけ使って残りは冷凍庫で保存できるため、気になった商品があれば買い置きが可能になり、時期的に生鮮食品では手に入りにくい野菜を探すこともできます。

2.冷凍食品・冷凍野菜を選ぶメリット

冷凍食品や冷凍野菜を食卓に取り入れる具体的なメリットとしては、次のようなものがあげられます。

様々な種類の商品がある

冷凍食品は、唐揚げやコロッケといった定番のものから、1食分の主食・おかずがセットになったものまで、様々な種類の商品があります。冷凍野菜に関しては、近所のスーパーなどで生鮮として販売されていない海外の野菜や、下処理に手間がかかるものも多く、献立のバリエーションを増やすのに役立つはずです。

安定した価格の商品が多い

冷凍食品はすでに調理済みのものが手に入るため、生鮮の野菜や肉、調味料を購入する場合に比べてコストを抑えられる商品もあります。冷凍野菜に関しては、1年を通して価格が変わりにくいことから、生鮮野菜を購入するよりも経済的な商品も多い傾向にあります。また、ほとんどの商品は下処理を終えた状態で売られているため、使いたいタイミングで使えるのも大きなメリットです。

自炊の難易度が下がる

生鮮食材の場合、購入してから悪くならないうちに工夫して調理する必要があるため、生鮮を購入したのに冷凍保存しなければならないケースも珍しくありません。しかし、冷凍食品や冷凍野菜なら、電子レンジで温めるなど簡単な調理ですぐ食べられるため、お弁当作りや忙しい朝の食事でも手軽に活用できます。

3.冷凍食品・冷凍野菜に関するQ&A

続いては、冷凍食品や冷凍野菜の選び方や、自宅で野菜などを冷凍する場合のポイントなどをQ&A形式でご紹介します。

Q.冷凍室で保存した冷凍食品の賞味期限は?

A.素材や加工方法等にもよりますが、農林水産省では「購入時の品質は2-3ヶ月間は保たれる」としています。ただし、ドアポケットに保存した場合は開閉の都度外気の影響を受けるため、1-2ヶ月と短くなるものと考えられます。

また、一般社団法人 日本冷凍食品協会では、概ね「8ヶ月から24ヶ月は最初の品質が保たれる」としています。

※参考:農林水産省「消費者相談」冷凍室で保存していた冷凍食品の品質  https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1512/01.html
※参考:一般社団法人 日本冷凍食品協会「冷凍食品Q&A|冷凍食品の基礎知識(Q9)」https://www.reishokukyo.or.jp/frozen-foods/qanda/qanda1/

Q.市販されている冷凍野菜を選ぶポイントは?

A.冷凍野菜は旬の新鮮な素材を処理・急速冷凍して作られるため、色が鮮やかに見えます。また、ほとんどの商品は漂白剤や着色料等を使用していないため、安心して利用が可能です。

産地や添加物が気になる場合は、パッケージの産地・食品成分表示を見て確認しましょう。より状態が良いものを選びたいなら、パッケージが傷ついているものを避け、霜が多くついていないものを選ぶことをおすすめします。

なお、冷凍庫で保存している食品の表面が白っぽく変色する「冷凍焼け」は、冷凍食品が乾燥・酸化することによって起こります。そのため、一度開封した冷凍食品はラップやビニール袋などで包み、空気に触れないよう注意して保存しましょう。

Q.自宅で冷凍野菜を作る際の注意点は?

A.自宅で冷凍野菜を作る際は「できるだけすばやく凍らせる」ことが大切です。食品の水分は拭き取り、下茹でしたものは粗熱を取り、熱伝導の良いアルミのバットに食品を並べて冷凍すると効率的です。

以下、主な野菜を自宅で冷凍する際のポイントをご紹介します。

野菜

冷凍保存のポイント

玉ねぎ

・刻んだものを保存用パックに入れる
・大量にソテーして使い切りパックにする

トマト

・いったん加熱してソースにして保存用パックに入れる
・まるごと保存する場合はヘタをくり抜いて取り除き、冷凍対応の密封保存袋に入れて空気を抜く

大根

すりおろして水分を絞り、使い切りサイズで保存する

人参

千切りやさいの目切りにして、食べやすくしてから冷凍する

きのこ

しめじ、エリンギといった複数のきのこを切ってミックスすると使いやすい

4.冷凍食品・冷凍野菜を使ったレシピ

冷凍野菜の代表格といえば「ほうれん草」ですが、今回はタイヘイの冷凍総菜「ほうれん草のバター炒め」を使った簡単レシピをご紹介します。
すでに味がついているお惣菜を使うレシピのため、手軽にアレンジできます。

ほうれん草と卵のチーズ焼き

冷凍ほうれん草のバター醤油風味と、卵とチーズのコクが合わさった、簡単で栄養満点な一品です。

【材料 (1人分)】
●ほうれん草のバター炒め: 100g
●卵: 1個
●ピザ用チーズ: 20g
●ブラックペッパー: 少々(お好みで)
●パセリ (乾燥または刻んだフレッシュ): 少々(お好みで)

【作り方】
①オーブントースター対応の耐熱皿を用意します。グラタン皿やココット皿などがおすすめです。

②冷凍ほうれん草のバター炒めを耐熱皿に均一に広げます。冷凍のまま調理できますが、気になる場合は電子レンジ(500Wで2分程度)で解凍しておくと、早く火が通ります。

③広げたほうれん草の上に、溶いた卵を加えます。

④卵の上全体に、ピザ用チーズを均等に散らします。

⑤オーブントースターに入れ、チーズが溶けて、卵が固まるまで焼きます。目安としては、180℃で5〜8分程度です。
※半熟がお好みか、固焼きがお好みかで焼き時間を調整してください
※焦げ付きそうな場合は、アルミホイルをふんわりとかぶせてください

⑥ 焼きあがったら、お好みでブラックペッパーを振りかけます。彩りにパセリを散らしても美味しくいただけます。

【ポイント】
●卵の焼き加減はお好みで調整してください。
●チーズはお好みの種類を使ってください。モッツァレラチーズやチェダーチーズなどもよく合います。
●ブラックペッパーの代わりに、一味唐辛子を少量振ってもピリッとしたアクセントになります。
●ボリュームを出したい場合は、ベーコンやソーセージなどを加えても美味しくいただけます。その際は、最初にほうれん草と一緒に加熱してください。

【1人分のおおよその栄養価】
●エネルギー: 約 210 – 250 kcal
●たんぱく質: 約14 – 17 g
●脂質: 約 15 – 19 g
●炭水化物: 約 8- 11 g
●食塩相当量: 約 1.4 – 1.7 g
※チーズの種類によって多少異なります。目安としてお考えください

<使用惣菜:ほうれん草のバター炒め (100gあたり)>
●エネルギー: 84kcal
●たんぱく質: 4.2g
●脂質: 4.8g
●炭水化物: 7.1g
●食塩相当量: 1.1g

マルハニチロ株式会社【冷凍】ほうれん草のバター炒め110g

5.「宅配弁当」という選択肢も

栄養バランスを考えた献立を考えようとすると、日々の食事に冷凍食品・冷凍野菜を取り入れても、忙しい中では自炊が難しい日もあります。そんなとき、冷凍庫の中にあると心強いのが、タイヘイの「彩ごころ」です。

タイヘイの「彩ごころ」は、栄養価を考えた21種類のお弁当を日替わりでお届けするため、健康的な食事を飽きずに続けられます。

食卓での「もう一品」をお探しの方は、冷凍総冷凍魚などもご活用ください。

エネルギーや塩分に配慮したお弁当をお探しの方は、「ヘルシー御膳」もおすすめです。

6.まとめ

冷凍食品・冷凍野菜は栄養が不足しているというのは、多くの人が陥りやすい誤解の一つです。実際には、商品の多くが栄養価の高い旬の時期に収穫・急速冷凍するため、生鮮品より栄養豊富な場合もあります。

また、下処理済みで調理が簡単なため時短になる上、種類が豊富で長期保存も可能です。こういった冷凍食品・野菜ならではの利点は、食費の節約など様々なメリットにつながります。

毎日の食事に手軽に取り入れることで献立の幅が広がり、食生活がより豊かになることでしょう。

柳沢 真子

監修者プロフィール

柳沢 真子(mako yanagisawa)

管理栄養士・食物栄養学学士・フードスペシャリスト

タイヘイファミリーセットの商品開発やレシピ構成を担当。本記事を含め、多数の健康コラムを管理栄養士の観点で監修。血圧や血糖値・糖質や塩分の制限などを受けている方や忙しい方が時短・簡単に栄養バランスのとれた食事をご家族に提供できるよう、毎日おいしく健康的な食生活をサポートします。

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