2019.07.01

血糖対策

メタボ対策

血糖値のコントロールに適した食事と食習慣

血糖値のコントロールに適した食事と食習慣

血糖値が高いと気になるのが食事である。

事実、食事が血糖値に与える影響は大きく、血糖値をコントロールする重要な要素の一つと言える。血糖値を食事でコントロールするためには、どのような食事を食べればよいのか、コントロールする際の注意点を解説する。

1. 食事で血糖値をコントロールする方法

血糖値のコントロールには、正しい食習慣が大切だ。過食や偏食は避け、規則正しい食事を取ることを意識したい。

ただ、食べる量は、少なければ良いということではない。適切な量を意識し、エネルギーやたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルといった栄養素をバランスよく食べることが大事だ。好き嫌いなく、いろいろな食品を食べるようにしたい。

1-1.食材の選び方

血糖値をコントロールするためには、食材の選び方が大切である。

血糖値は、血液中に含まれるブドウ糖の濃度を指し、ブドウ糖は、食事に含まれる炭水化物などが消化・吸収され、血液中に増える。
ただし、同じ炭水化物の量を含む食品であっても、食物繊維がどのくらい含まれるかによって血糖値の上昇が変わることがわかっている。単に炭水化物の量を意識すれば良いというわけではないため、注意が必要である。

吸収されやすい形でブドウ糖を多く含む食品は血糖値が急上昇しやすく、一般的に精白された米や小麦を使用したご飯やパン、ケーキなどが該当する。
なので、精白されていない玄米や麦飯、全粒粉のパン、ライ麦パンなどを選ぶと、食物繊維が多く含まれおり消化吸収に時間がかかるため、血糖値上昇がゆるやかにすることができる。

1-2.食物繊維の積極的な摂取

食物繊維は、人間の消化酵素で消化することができない成分だ。
便通を整え便秘を防ぐ整腸作用が有名だが、脂質、糖、ナトリウムなどを吸着し、体外へ排出する働きがある。適度な食物繊維は、肥満・高血圧といった生活習慣病の予防、改善に役立つといわれている。

日本人の平均食物繊維摂取量は、1日あたり14g前後と推定されているが、厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015」では、成人男性で20g以上、成人女性で18g以上を1日あたりの目標としている。

食物繊維が多く含まれる食材には、植物性食品が挙げられる。
主食の穀類を玄米、胚芽米、麦ごはんなどに変えたり(又は白米に足したり)、豆類や果物類、野菜類、きのこ類、海藻類などを積極的に摂ることからはじめてはどうだろうか。

1-3.食事は三食しっかり取る

食事は、朝、昼、夕と三食を毎日取るようにすることが大事だ。
食事を抜くと、空腹感が強くなり、ご飯を大盛りにするなど食べ過ぎにつながる。特に、朝食は体内時計をリセットし、肥満の予防にもつながるため必ず食べたい。

食事を抜くと、エネルギー、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足しがちになるため、朝・昼・夕それぞれで、主食、主菜、副菜をそろえることが望ましい。食事の品数をそろえることは、栄養バランス向上に効果的である。

1-4.高脂肪食を避ける

脂質の多い食事は、体内時計のリズムを狂わせ、肥満に繋がりやすいとの研究報告もある。特に、夕食に脂質の多い揚げ物、洋食などを食べると、血糖値、脂肪率も高くなる傾向があるといわれる。

例えば、品数の多い和定食のような食事を選び、焼き物、蒸し物などをメイン料理に選ぶと、脂質も抑えられる。

1-5.食べるスピード

同じ量の糖質を摂っても、短時間で摂るほど血糖値が上昇するスピードが早くなることがわかっているため、食べるスピードに注意したい。

よく噛まずに飲み込む、おかずを食べる前にご飯をかきこむような食べ方は、血糖値を急上昇させる要因となるため、よく噛みゆっくりと時間をかけて食べることを推奨する。

1-6.夜遅い時間の食事を避ける

通常、食事を食べた後は、脳の満腹中枢が働き、食欲を抑えてエネルギーを消費し、過剰なエネルギーの蓄積を防ぐが、夕食の時間が遅くなると、体内時計が乱れ、満腹中枢が反応しなくなるといわれている。
また、午後8時以降の食事は、脂肪代謝が悪くなり、体重が増えやすくなるため、なるべく早い時間に済ませたい。

どうしても遅くなる場合は、午後6時ごろにおにぎりなどの主食を食べ、帰宅後は具だくさんスープなど消化のよい食事へ変えるなど工夫が必要だ。

2.エネルギー適正摂取量を計算

適切なエネルギー摂取量は、性別、年齢、肥満度、身体活動量などを考慮し、計算する。適正値は一人一人異なるため、エネルギー量を算出した後も適正な体重を保てているかどうかを観察し、エネルギー量を調整することが大切だ。

1日のエネルギー量の目安は、エネルギー摂取量(㎉)=身体活動量(㎉)×標準体重(kg)で算出される。(標準体重(㎏)=身長(m)×身長(m)×22)

身体活動量は、デスクワークが多い職業は、軽労作25~30㎉/㎏標準体重。立ち仕事が多い職業の場合は、普通労作30~35㎉/㎏標準体重。力仕事が多い職業の場合は、重い労作35~㎉/㎏標準体重で算出する。

例えば、身長160㎝、事務仕事が多い場合は、
標準体重 1.6(m)×1.6(m)×22=56.3(kg)
身体活動量は軽労作となり、25~30(㎉/㎏標準体重)×56.3(㎏)=1400~1700(㎉)となる。

3.まとめ

食事で血糖値のコントロールはできる。上手くコントロールするためには、正しい食習慣が大切になる。過食、偏食は避け、いろいろな食材を取り入れながら、毎日三食バランスよく食事を取るようにし、食物繊維を積極的に摂り、脂質の多い食事は避けるよう心がける。

また、夜遅い時間の食事は、体内時計を乱し、肥満の原因につながるためなるべく早い時間に食べよう。食事の内容、時間を見直し、血糖値のコントロールに努めたい。

エネルギーの適正摂取量は、身体活動量(㎉)×標準体重(㎏)で算出される。一人一人個人差があるため、算出されたエネルギーであっても、適正体重が維持できているか確認することが大切だ。