2021.12.02
高血圧対策
健康食
血圧に効果的な飲み物と控えたほうが良いもの
血圧に効果的な働きが期待できる飲み物もある。
飲み物だけで高血圧の改善は難しいが、問題を軽減することは期待できる。
今回は、血圧と飲み物の関係から、血圧に効果的な物と控えた方が良い物を解説する。
目次
1.高血圧に効果的といわれる飲み物
まずは、高血圧に効果的といわれる飲み物について解説していく。
水
水分不足は血流を悪くし、高血圧や動脈硬化につながるといわれている。2時間ごとに200mlの水を摂取するようにしたい。
血中のナトリウム濃度が高くなっている高血圧の人には、排塩に関わるマグネシウムやカルシウムなどが豊富に含まれた硬水のミネラルウォーターがおすすめだ。
緑茶
2014年に台湾の国立成功大学が発表した論文によると、120mlの緑茶を1年以上毎日飲み続けると、高血圧の発症リスクが低くなることがわかっている。
また、緑茶に含まれるカテキンには、アンジオテンシン変換酵素という血管収縮や血圧上昇に関わる酵素の働きを抑制し、血管の老化や血管を詰まらせる悪玉コレステロールを減らす効果があるとされている。
ドクダミ茶
ドクダミ茶には、塩分排出効果が期待できるカリウムが含まれている。また、ドクダミ茶には血管の強化や血流の流れを良くするクエルシトリン、クエルセチン、ルチンが含まれているため、高血圧予防にも有効と考えられている。
そば茶
そば茶には、毛細血管を強く丈夫にする作用や血圧降下作用が期待されるルチンが含まれている。さらに韃靼そばなら、普通のそばの120倍のルチンが含まれるといわれている。
そば茶は基本的にノンカフェインがほとんどなので、カフェインを摂取したくない人にもおすすめだ。
牛乳
牛乳にはカルシウムが豊富に含まれている。カルシウムが不足すると骨のカルシウムが溶け出して血管壁を硬くし、血流を悪くさせる可能性がある。1日400ml程度を毎日摂取するようにしたい。
また、牛乳には塩分を排出するカリウムも豊富に含まれているメリットもある。
乳酸菌飲料
2014年に米国心臓病学会の医学誌で発表された研究によると、乳酸菌飲料やヨーグルトなどのプロバイオティクス(体内で良い働きをする腸内菌が含まれた食品)の習慣的な摂取による降圧効果が認められた。
ただし、摂取期間が8週間以上でないと降圧効果は見られなかったため、毎日飲み続けることが大切だ。
ココア
ココアやチョコレートに含まれるポリフェノールによって、血管を広げ、血圧を下げる作用が見られた研究結果がある。
ただし、牛乳に溶かすタイプや缶ジュースなど砂糖が多く含まれる商品も多いため、たくさん飲むと糖質の摂りすぎにつながる。ココアパウダーのみを原料したピュアココアや純ココアなど選び、砂糖の入れすぎに注意しながら1日2~3杯を目途に飲むとよい。
野菜ジュース
カリウムを手軽に補う方法として、緑黄色野菜の野菜ジュースを取り入れる方法もある。
2020年の「日本人の食事摂取基準」では、生活習慣予防のため、成人男性3,000mg/日、女性2,600mg/日のカリウム摂取が目標量として設定されている。例えば生のアボカド1個(約150g)あたりのカリウム含有量が約1,080mgになるので、目標量を満たすには1日2~3個は食べなければならない。
市販の野菜ジュースのなかには100mlあたり300mg以上もカリウムが含まれるものもあるので有効活用しよう。
野菜ジュースのほかに、カリウムを摂取できる食材についてはこちら
お酢
酢は健康によいといわれるが、高血圧にも効果が期待できる。2003年に日本の学術誌「健康・栄養食品研究」に掲載された研究によると、毎日大さじ1杯(15ml)を目安に食酢を摂ると、血圧が下がるとの結果が報告されている。
お酢をそのまま飲むのは難しいため、はちみつと牛乳に混ぜるのがおすすめだ。飲みやすくなるうえにカルシウムも補給できる。
ノンアルコールの赤ワイン
赤ワインに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり、高血圧や動脈硬化の予防に有効といわれている。ただし、2012年のスペイン・バルセロナ大学の研究によると、普通の赤ワインよりも、ノンアルコールの赤ワインの方が血圧降下に効果的であることがわかった。
2.高血圧なら注意したい飲み物
ここまで高血圧の人におすすめの飲み物についてみてきたが、ここからは注意が必要な飲料について紹介していく。特に肥満により動脈硬化を起こす内臓脂肪が増えると高血圧を悪化させるリスクがあるため、糖質を多く含む飲料には気を付けたい。
砂糖の多い清涼飲料水
炭酸飲料水やスポーツドリンクなど、大量の糖分を含んだ清涼飲料水は体脂肪を増やし、肥満や高血圧の原因となりかねない。
のどが渇いたらジュースではなく、水やお茶を飲むようにしよう。
果物の多い野菜ジュース
果物が多く入っているタイプの野菜ジュースは、砂糖不使用であっても糖質量の多い商品が少なくない。カリウム補給のつもりでつい飲み過ぎると、肥満につながる可能性があるため注意が必要だ。
食酢入り飲料
たしかにお酢は高血圧に効果があるといわれているが、飲みやすくするために糖質が含まれている食酢入り飲料には注意が必要だ。飲み過ぎると糖質過多になる恐れがあるため、飲みすぎには注意したい。
お酒
適度なお酒は血圧を下げるといわれているが、長い間飲み続けると血圧を上げ、高血圧症の原因となる。また、飲酒量が多いほど高血圧症になるリスクも高くなるといわれている。
1日当たり日本酒1合程度を目安としたい。
3.手軽な高血圧対策におすすめの飲料
血圧が気になる人はトクホ飲料を取り入れるのも手だが、継続して購入するにはコストが高く躊躇してしまう人もいるだろう。そこで手軽に購入できるタイヘイの商品から高血圧の方におすすめの飲料を紹介する。
マイサポ お茶
「マイサポ お茶」は国産の緑茶を使用。緑茶には日常的な摂取は高血圧の発症リスクの低下が期待されている。
また、「マイサポ お茶」には食事から摂取した脂肪の吸収を抑制し排出を促進させる難消化性デキストリン(食物繊維)が含まれている。高血圧の原因になる肥満が気になる方におすすめだ。
まもり高める乳酸菌L-137ドリンク
「まもり高める乳酸菌L-137ドリンク」は降圧効果の期待できる乳酸菌を手軽に摂取できる。また、乳酸カルシウムも含まれているため、カルシウム不足による動脈硬化の予防も期待できる。
4.まとめ
高血圧の方におすすめの飲み物は、ミネラルが含まれる硬水のミネラルウォーター、継続的な飲用が高血圧発症リスクを低くする緑茶、カリウムが豊富に含まれるドクダミ茶などだ。
ほかにも、ポリフェノールの含まれるココアや赤ワイン、血圧を下げる効果が期待できるお酢や乳酸菌飲料、ミネラルの豊富な牛乳や野菜ジュースもおすすめといえる。
一方、砂糖の多い清涼飲料水を習慣的に飲むようなことは避けよう。果物の多い野菜ジュースや食酢入り飲料も飲みやすくするために大量の糖分が含まれている場合があるので注意が必要だ。
また、大量の飲酒も高血圧のリスクを高めるため、1日あたり日本酒1合を目安にすると良い。
管理栄養士資格、栄養士資格、フードスペシャリスト資格
食事療法が必要な方や老若男女問わず、心身ともに健康になれるお食事のお手伝いがしたいという想いから、タイヘイ株式会社に入社。現在は、管理栄養士として在宅向け商品の開発・販売とお電話でよせられるお客様からの食事に関するご相談の業務を行なっています。より多くの方が健康な日々を過ごせるように、食と健康に関する豊富な情報を発信していきます。
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