2024.05.20

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糖質制限とは|1日の摂取量の目安や注意点について解説

糖質制限とは|1日の摂取量の目安や注意点について解説

会社の健康診断等で「血糖値が高い」と指摘され、食生活をどう改善すればよいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。血糖値を食事で改善したい場合、糖質制限が重要なポイントになります。

普段の食事で摂取する糖質量を制限するためには、健康的に糖質制限ができる方法を実践することが大切です。この記事では、そもそも糖質制限とはどのような食事法なのか、糖質の1日の摂取量目安・実際に糖質制限を行う際の注意点などに触れつつ解説します。

1.糖質制限とはどのような食事法か

糖質制限とは、普段の食事で摂取する“糖質の量”を制限する食事法のことです。人間の体は糖質の摂取量が多いと血糖値が上昇しやすく、血糖値を下げるためにインスリンというホルモンを分泌します。

インスリンは体内で血糖値を下げる働きを担いますが、血糖値が高い状態が続くとインスリンを分泌する量が少なくなり、血糖値の高い状態が続いてしまう恐れがあります。やがては糖尿病に発展するリスクもあることから、健康診断で血糖値が高いと診断された場合、まずは血糖値を正常化するための食生活を意識することが大切です。

また、インスリンは体内で使われず余った糖質を中性脂肪に変える性質を持つため、糖質を摂り過ぎると体に脂肪が付きやすくなる傾向が見られます。そのため、糖質制限は健康維持だけでなくボディメイクの観点からも重要な食事法の一つだと認知されています。

糖質そのものは、人間が生きていくために必要な3大栄養素の一つであり、体・脳が機能するためのエネルギー源になるとされます。糖質が多く含まれている食品としては、例えば次のようなものがあげられます。

  • 主食(ご飯、食パン、麺類など)
  • お菓子(ケーキ、和菓子、菓子パンなど)
  • 清涼飲料水(炭酸飲料、ジュースなど)

その他、野菜や果物の中にも糖質が高いものがあります。糖質制限を行う際は、主にこれらの糖質が多く含まれている食品の摂取量を制限し、食事で血糖値を上げないようにすることが大切です。

2.糖質制限における1日の糖質摂取量の目安

糖質制限において、美味しく・楽しく食べて健康になるための食事法としては「ロカボ」があげられます。ロカボとは、糖質制限中の3食における1食分の糖質摂取量を概ね20-40gに抑えつつ、間食を摂る際は10g以下で楽しむというものです。(※1)。

※参考1:ロカボオフィシャルサイト「ロカボとは」

合計すると、糖質制限中における1日の糖質摂取量の目安は、概ね70g-130gとなります。よって、自発的に糖質制限を行う場合は、1日の糖質摂取量を130g以内に収めるのが望ましいといえるでしょう。

自力で食品に含まれる糖質量を計算するのは難しく思えるかもしれませんが、近年ではコンビニなどで食品を購入する際、低糖質食品に「ロカボマーク」が記載されているものをよく見かけます。例えば、一般的なシュークリーム100gに含まれる糖質は23.8gとされますが(※2)、商品によっては1個当たりの糖質を10g以内に抑えている商品もあります。

※参考2:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年「菓子類/<ケーキ・ペストリー類>/シュークリーム」

糖質制限を行う際は、このように「糖質が低い食品」を意識して摂取するよう心がけましょう。

3.糖質制限時の注意点とは

糖質制限をスタートさせる場合、いきなり厳しい目標を立てて実行すると、体調を崩すだけでなく生活に様々な支障をきたす恐れがあります。そのため、以下の点に注意して取り組むようにしましょう。

仕事・学業とのバランスを考える

糖質制限は体にとって少なからず負担をかける行為のため、過度に糖質の摂取量を制限すると、仕事や学業に支障をきたす恐れがあります。分かりやすい例として、頭痛・眠気・イライラ・思考力の低下などがあげられます。

このような症状は、「低血糖症」を引き起こしたことで生じている可能性があります。ヒトの脳を機能させるためにはブドウ糖が必要とされますが、糖質制限を行うと脳内にブドウ糖を十分に補給できず機能を低下させてしまうリスクがあるため、体調と相談しながら糖質摂取量を決めるようにしましょう。

糖質「以外」はしっかり食べる

糖質制限により食事量を減らすと、筋肉量が減少してしまう恐れがあるため、たんぱく質である肉や魚・豆などはしっかり食べて空腹を満たすことが大切です。また、糖質制限においては脂質も特に制限しないケースが多いものの、脂質を摂り過ぎると体脂肪として蓄えられてしまうため、焼くよりも蒸す、揚げるよりも煮るなど、調理法を工夫してバランスよく摂取しましょう。

食物繊維を活用する

野菜・海藻・きのこ類などには食物繊維が豊富に含まれており、たくさん食べることで満腹感を得やすいメリットがあります。食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があり、水溶性食物繊維には小腸での栄養素の吸収速度を緩やかにする効果、食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。

また、不溶性食物繊維は水分を吸収して便を増やし、腸を刺激して排便をスムーズにしてくれます。いずれも糖質制限の大きな助けになってくれるため、糖質制限中は積極的に摂取しましょう。

4.糖質制限を継続するポイントとは

糖質制限を続けるためには、自分の体に無理がかからない範囲で糖質を制限したり、自炊の負担を減らしたりすることが大切です。糖質を含む食品を多く食べてしまった日は、決して自分を責めることなく、運動などで気分転換を図りつつエネルギー消費に努めましょう。

また、ご飯が美味しくてどうしても食べる量を減らせない場合は、押し麦やカリフラワーなどと一緒に炊き込み、糖質摂取量を少しでも減らせるようにしたいところです。どうしても自力で続けるのが難しいとお考えの方は、タイヘイの「ヘルシー御膳」を糖質量の調整にお役立てください。

ヘルシー御膳の糖質少なめセットは冷凍なので、食べたいときにレンジで温めればすぐに食べられます。糖質は17.0g以下に抑えられているため、主食の量を調整するだけでロカボを実現しやすいのもポイントです。

5.まとめ

糖質制限は、人間のエネルギー源となる糖質量を制限する食事法のため、単純に「糖質を摂取しなければ問題ない」という話ではありません。体調を崩さない範囲で糖質制限を続けるためには、1日の糖質摂取量を130g以内に収めるというルールの中で、美味しく・楽しく食事することが大切です。

市販されているお菓子の中には、食品に含まれる糖質が分かりやすくパッケージに記載されているものもあるため、必ずしもお菓子を我慢する必要はありません。また、糖質制限中は糖質以外の「たんぱく質」・「脂質」・「食物繊維」を摂取することも忘れず、バランスの良い食生活を意識しましょう。

 

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